建設業

iPaaS導入で、Box内での受注案件ごとのフォルダ作成や竣工後のフォルダ移動を自動化!社内のDX推進に貢献

  • Box
  • Excel
  • CSV
  • Microsoft Teams

株式会社ナカノフドー建設

国内から海外まで幅広く建設事業を手がけておられる株式会社ナカノフドー建設 DX推進室の宮崎様に導入前の課題・JENKAの活用方法・導入後の成果・効果についてお話を伺いました。

RPAによる一部Box操作の不安定さからiPaaS導入を検討

―御社の事業内容を教えていただけますでしょうか。
株式会社ナカノフドー建設

当社は1933年の創業以来、90年以上にわたり、マンション、工場、病院、教育施設など、多岐にわたる建築プロジェクトに携わってまいりました。国内では建設事業に加え、リノベーション事業や土木事業も展開しております。
1970年代には海外建築事業をスタートさせ、インドネシア、シンガポール、マレーシアをはじめとする東南アジアを中心に、建築事業を積極的に展開しております。

私はDX推進室に所属しており、社内全体でのDX推進に取り組む業務を担当しています。

―JENKAの導入を検討したきっかけ・理由を教えていただけますでしょうか。

弊社では、スターティアレイズさんが提供するRPAツール「RoboTANGO」を活用し、「フォルダの作成」「必要なファイルの格納」「ファイル内への情報入力」などさまざまな業務の自動化を進めてまいりました。
しかし、クラウドストレージサービスBoxを利用した「フォルダの作成」の処理において、通信回線の状況によるタイミングのずれからエラーが発生し、安定した動作が難しい場面がありました。その結果、一部で手作業によるフォルダ作成業務が発生するという課題を抱えておりました。

他のRPAや類似ツールも検討しましたが、価格が高く、コスト面での負担が大きいと感じておりました。実際には、手作業で対応したほうが安上がりではないかという話も出るほどでした。

このような状況を背景に、Boxを活用した業務自動化を効率的かつコスト面で納得できる方法を模索していた際、スターティアレイズさんよりiPaaSツール「JENKA」をご提案いただきました。

低価格、直感的な操作感、手厚いサポート体制が決め手となりJENKAを導入

―「JENKA」の導入を決めたポイントは何ですか?

当時、JENKAにはBoxのコネクタがまだ用意されていませんでしたが、コネクタの開発を進めていただけることや、他社ツールと比較してコスト面で大きなメリットがあったことから、導入を検討することにしました。

JENKAを選んだ理由として、初期費用と月額費用の安さに加え、操作が直感的でわかりやすく、フローが視覚的に確認できる点が挙げられます。導入後も、親身で迅速なサポートをいただいており、安心して活用を進められています。
また、問い合わせに対するレスポンスが早く、一次対応も迅速に行っていただけるので、スムーズにコミュニケーションが取れる点も良いなと感じています。

JENKAをお選びいただいた理由

  • icon image初期費用も月費用も安価であったこと
  • icon image操作が簡単そうであったこと
  • icon image視覚的にわかりやすいUI
  • icon imageサポート体制

受注案件ごとのフォルダ作成や竣工後のフォルダ移動を自動実行

―「JENKA」の導入を決めたポイントは何ですか?

JENKAで自動化している業務は主に「案件受注後のフォルダの作成」「竣工後案件のフォルダ移動」の2つになります。

1.案件受注後のフォルダ作成

先月分の受注案件をシステムからCSV形式で出力し、Boxに保存すると、JENKAがCSVを読み取り、支社ごとのフォルダ配下に「新築工事」「リノベーション工事」「細かい工事」といったフォルダを案件に沿った雛型フォルダから複製し、自動作成する仕組みを採用しています。

支社ごとに案件の種類のフォルダがあり、その配下に案件名のフォルダを作成するのですが、BoxをブラウザではなくJENKAのようなiPaaSから操作する場合、各フォルダに割り当てられた「フォルダID」を利用する必要があります。
そのため、フォルダの振り分けを可能とするために必要なフォルダIDのテーブルをExcelで作成し、Microsoft
OneDrive内に格納しています。JENKAがCSVデータとExcel内のテーブルを比較して、フォルダ内に適切な案件名のフォルダが作成されるフローをスターティアレイズさんのご協力のもと作成しました。

作業は月初めの特定の日に自動実行され、また、完了後はMicrosoft Teamsで通知するようにしています。

以前はRoboTANGOを活用し、夜間にスケジューラーを使ってフォルダ作成を実行していましたが、Webブラウザでの操作に難があり、朝に「処理が止まって終わってない」、「別のフォルダの操作をしていた」などにより、結局人がフォルダ作成作業を補うことがありました。
リカバリーには、RoboTANGOの処理と手作業で4~5時間かかることもありました。その際はRoboTANGOの作業もエラーがないか監視しながらになるので、手作業はしていないものの、人員の工数も発生していました。

現在では、JENKAが夜間にフォルダ作成を自動で行い、正常に完了しています。JENKAによるフォルダ作成そのものには3時間ほどかかる場合もありますが、人が行う確認作業は30分以内に抑えられており、受注案件のフォルダを短時間で作成できるようになりました。

また、フォルダ作成後にはRoboTANGOを活用して、「雛型のフォルダには入れられない支社ごとに異なるファイルの格納」や、「Excelへの案件情報の記入」などのデスクトップ作業を自動化しています。
JENKAがWebベースの自動化に優れている一方、デスクトップ作業はRoboTANGOの得意分野であるため、両ツールの強みを組み合わせることで、Webとデスクトップの両方で業務効率化を実現しています。

2.竣工後の案件フォルダの移動

竣工から一定期間が経過した案件を、毎月1回、CSVをもとに一斉移動する作業をJENKAで自動化しました。
以前は、各支社で管理していた担当者が気づいたタイミングで手動でフォルダを移動させる運用を行っており、受注フォルダ内に案件フォルダを置いておく期間が不定期でした。また、進行中の案件フォルダと、竣工後で触れることのない案件フォルダが混在し、フォルダ構成が煩雑になっていました。さらに、実際には発生していないものの、マウス操作ひとつで誤って別のフォルダに移動してしまうリスクも抱えている状況でした。
そのため、JENKAで完了案件を支社ごとの完了フォルダに移動させる運用に変更しました。

フォルダは、作成時点ではほぼ空の状態ですが、その後、画像データや設計図などを格納することで特大サイズになることが多く、特に大規模な案件では10万ファイルを超えるケースもあります。
過去の案件フォルダの移動作業は、人手では現実的ではなく、JENKAを活用することで実現できた作業です。

現在は、最新の竣工データが記載されたCSVをBoxにアップロードし、それをトリガーにJENKAがフォルダ移動を自動で実行しています。こちらも完了後はMicrosoft Teamsで通知しています。

人が手作業で行う場合、竣工日との照合やフォルダの検索、移動作業に多大な時間がかかり、作業完了のタイミングが把握できない、また、移動後に作業所責任者に権限を付与していたため、その作業責任者に大量の通知メールが送られてしまうといった課題がありました。
権限の付与は、コマンドラインからAPIを利用することで、メール通知させずに実施することができるのですが、前述の手動でのフォルダ移動と併せて作業すると時間と手間とミスのリスクから現実的ではない状況でした。

JENKAを活用することで、これらの課題を解消し、効率的に作業を進められるようになりました。

現在、過去フォルダの移動作業はほぼ完了しており、累計で約100時間分の処理を自動化できました。今後は、竣工から一定期間経過した案件のみを定期的に移動する運用へと移行していく予定です。

バックグラウンド処理でPCが占有されず、より業務に専念できるように

JENKAはインターネット環境上で動作し、バックグラウンドで処理が進むため、PCが占有されることがなく、作業の自由度が大幅に向上しました。

また、エラーが発生した際にはメールで通知され、正常に完了した場合はTeamsやメールで通知を設定できるため、作業の進行を常時監視する必要がなくなりました。その結果、他の業務に集中できる環境が整い、時間の使い方が大幅に改善されたことが最大の効果であると感じています。

―今後の展望についてもお聞かせいただけますか?

今後は、社内で定型業務となっているものを対象に、JENKAの活用を広めていきたいと考えています。現在は私のみが使用していますが、今後は社内で使えそうな業務をヒアリングし、業務の効率化や短縮化を支援できればと思っています。最終的には、社内全体でのDX推進に繋げていきたいと考えています。

サポートが親身に対応してくれるから安心。SaaSで定型業務がある方におすすめ

―現在、iPaaSやデータ連携ツールの導入を検討している企業にメッセージをお願いします。

定型業務でSaaSを使った業務の自動化はJENKAの得意分野ですので、もしそういう業務があって、使った感覚が良ければぜひ検討してみてもいいのではないかと思います。
フローの作成についてはサポートが親身に対応してくれるため、不安なく進められると思います。コスト面からみても安価で操作性も優れていますので、ぜひ一度試してみることをおすすめします。

―ご協力いただきまして、誠にありがとうございました。

会社名

株式会社ナカノフドー建設
https://www.wave-nakano.co.jp/

従業員規模

1,331名(連結)759名(個別)
(2024年3月31日現在)

導入サービス

RPAツール「RoboTANGO」、
iPaaS「JENKA」

利用部門

DX推進室

iPaaS導入経験

業種・業界

クラウドサービス・アプリ同士のデータ連携ならJENKA